概 要
華やかな都会の暮らしの中で、ふと心のよりどころを求める瞬間は誰にでも訪れます。築地本願寺の都市開教は、そんな忙しい日常の中でも、仏さまのぬくもりを感じられる新しいお寺を街に生み出し、人々が気軽に集い、心を支え合う場を増やしていく取り組みです。
浄土真宗のお寺は「仏さまのみ教えを聞く場所」として大切に守られてきました。その伝統を受け継ぎながら、築地本願寺は「自他ともに心豊かに生きる社会の実現」を目指し、都市の中で多彩な活動を展開しています。
2023年の文化庁『宗教統計調査』によると、首都圏には伝統仏教教団の寺院が10,045カ寺ある一方、浄土真宗本願寺派のお寺はわずか338カ寺と、その割合は約3.4%にとどまっています。また、TBS総合嗜好調査では、浄土真宗本願寺派の門信徒の割合も約3%と、寺院数とほぼ同じ水準にとどまっています。
一方で、コロナ禍で一時鈍化していた首都圏への人口流入は再び増加傾向にあり、都市部での暮らしはますます多様化しています。しかし、そうした環境の中で、み教えを聞くことのできるお寺はまだ十分に足りていません。
このような状況を踏まえ、築地本願寺は新たなお寺を生み出す都市開教を推進しています。
新たにお寺として独立する前段階の拠点を「築地本願寺布教所」と呼び、そこで活動するのが、築地本願寺で研修を受けた僧侶「都市開教専従員」です。彼らは、地域の方々とのつながりを大切にしながら、さまざまな形でみ教えを伝えています。
布教所(都市開教専従員)の活動
布教所(都市開教専従員)の活動
• 法話会や学びの集いを開催し、浄土真宗のみ教えをわかりやすく伝える
• 法要や冠婚葬祭の相談も気軽にできる安心の場を提供する
• 住宅地やビルのワンフロアなどに開設し、人々の身近な存在となる
• 地域行事やボランティア活動を通じ、社会の中で仏教の教えを生かすきっかけをつくる
これらの布教所が順調に地域になじみ、将来的に築地本願寺布教所を卒業し、一寺院となることで、永続的に人々の心のよりどころとなる場所へと成長していきます。
築地本願寺の都市開教は、ただお寺を増やすことが目的ではありません。街の中に聞法の場を広げ、一人ひとりが浄土真宗のみ教えに出遇う機会をつくること。それが私たちの願いです。
お念仏の声が響き、そこに集う人々が仏さまのおはたらきを感じながら、互いに支え合う。そんな場が都会の中にも根づき続けるように、私たちは都市開教を進めていきます。
お寺は、いつでも帰ることのできる場所。
そして、私たちの心の拠りどころ。
築地本願寺は、これからも都市開教専従員とともに、より多くの方が仏さまのみ教えにふれ、お念仏の喜びに包まれる場を築いてまいります。
寺院設立のステップ
事例紹介
〜ゼロからお寺をつくる魅力〜
神奈川県 慶念寺
(小林賢五住職)
2015年 専従員任用
2016年 川崎多摩布教所慶念寺開所 (神奈川県)
2017年 所轄庁へ設立相談開始
2024年 宗教法人「慶念寺」設立
小林住職の声
都市開教の魅力は、何もなかったところ、つまりゼロから1,2,3 ··· とだんだん形になっていく面白さだと思っています。
神奈川県 自然寺
(村上弘樹住職)
2015年 専従員任用~候補地選定
2021年 海老名布教所自然寺開所 (神奈川県)
2024年 非法人寺院「自然寺」設立
事務局コメント
事務局との二人三脚でお寺を作っていきます!
実践者の声
元都市開教専従員で2021年に
宗教法人「照光寺」を設立した
脇本住職の言葉をご紹介します。
「都市開教を志す方へ」
一度もお念仏をしたことのない人がお念仏を唱えるようになり、
一度も阿弥陀様に手を合わせたことのない人が手を合わせるようになり、
お寺なんてと言って遠ざけていた人が
お寺の集まりに来るようになり、
そのようにみなさんの変わっていく姿を
見ることが一番のやりがい。
「都市開教を志す方へ」
飛ぼうと思わなかったら飛べません。
飛び出すときには勇気が必要でしょう。
だけれども都市開教というのは不安が
あるまま心配事があるまま私の一生を
阿弥陀様にお捧げする道だと思います。
なおかつ、どんな思いであっても
あなたの情熱は必ず伝わるでしょう。
都市開教は東京砂漠の中で味方が
一人もいないところでお寺を作っていく作業。
だけれどもあなたの情熱があれば
必ずその思いが伝わっていきます。
一緒にやっていきましょう。
まずは話だけでも
聞いてみませんか。
お寺づくり全般や支援内容について、
お1人ずつ詳しくご説明いたします。
また具体的な相談にも応じます。
ご家族・ご友人の同席参加もOKです。
・お寺を建てたいが自己資金に不安がある人
・都市開教に興味があるが不安な人
・後継予定者ではないが住職になりたい人
・都市開教の事を全然知らないけど話だけでも聞いてみたい人
・僧侶としての活動の道を探している人
・ご法義を大都市で伝道したいと志がある人
対 象 者
興味関心がある方はだれでも(資格不問)
日 時
平日9:00~17:00
実施方法
オンライン(ZOOM)又は築地本願寺にて
所要時間
15分~1時間程度
※日時と所要時間については柔軟に対応いたします。
申込時にご希望をお知らせください。
申込方法
申込贈呈
「都市開教ポイント集」(お寺づくりのポイントを説明したレポート)
築地本願寺カフェドリンク一杯無料チケット
よくあるご質問
ぜひ、個別相談・説明会にお申し込みください。
必ずしも第一希望の場所(地域)に設置できるものではございません。
できる限りご意向に添えるよう事務局も協力いたしますが、「既存寺院が所在する地域」「法人設立が難しい地域」等の理由で、希望が通らない場合がございます。その場合は他の地域を検討いただきます。事務局からもご提案させていただきます。
できます。ただし、都市開教専従員としての任務を全うできることが条件です。
研修中また専従員任用後の副業は原則できません。
ただし、教区内の寺院の手伝いや布教の出向については、積極的に引き受けて活動して構いません。また、副業でのスキルが布教所運営に役立つ事もあるでしょう。事務局へご相談ください。
築地本願寺が支援いたします。関係各所への挨拶などにも同行もいたします。
ただし、専従員の主体性や積極的に新しいことにチャレンジする力、行動力は必要不可欠です。
築地近隣の賃貸物件に居住するか、自宅からの通いになります。
賃貸の場合は家賃手当を支給します。また通勤手当も支給します。詳細はお問い合わせください。
特区金庫という貸付制度を利用して融資を受けることができます。
具体的な金額等についてはお問い合わせください。
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