2021年7月のおすすめ本 | 築地本願寺

2021年7月のおすすめ本

  • 金子みすゞ いのち見つめる旅

    中川真昭

     数々の「いのち」をテーマにした詩を生み、今なお多くの人から共感を得ている幻の童謡詩人・金子みすゞさん。  彼女の生涯を、浄土真宗の僧侶であり、仏教読物作家の中川真昭さんが紐解きます。  人々の優しさを求める寂しい心の中へ、寄り添ってくれる美しい詩たち。 日本海の港町で育てられたみすゞさんにとって、その詩の多くが命が誕生し育む、海から切り離すことのできない想いの中で次々と生まれたものだったのでしょう。  ありあまる豊かな才能を持ったまま若き命を終えた金子みすゞさん。 その胸中を知りたいと、筆者である中川さんは旅に出ます。カメラマンと共に彼女の故郷に何度も足を運び、みすゞさんの生涯を丁寧に辿った、写真と詩がふんだんに収載された珠玉の一冊です。 筆者と共に金子みすゞさんの命の軌跡を訪ねる旅に出ませんか?

  • 『高校生からの仏教入門―釈尊から親鸞聖人へ―』

    小池秀章

    タイトルにあるとおり、十代の読者にもわかりやすいように編まれた、当店でも人気の入門書です。人生における普遍的なテーマと対峙するのは、案外早い段階なのかもしれません。「何のために生まれて、何をして生きるのか」という、誰もが耳にしたことがある子ども向けの歌詞を取り上げながら、著者は「あなたは答えられますか?」と問います(106頁)。著者は、じっさいに高校で宗教の授業を担当されたご経験から、若者にも親しみやすい語り口調やユーモアをたっぷり交えながら講義を進めます。前半は釈尊、後半は親鸞聖人に焦点が当てられ、それぞれが歩まれた生涯と教えについて、ストーリーと要点をしっかり掴むことができるような構成。「仏教とは何か」にとどまらず、「わたしとは、人間とは、思想とは」を考える第1歩として最適なテキストです。

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