2022年2月のおすすめ本 | 築地本願寺

2022年2月のおすすめ本

  • 仏さまの世界へ誘う今昔ものがたり抄

    末本弘然

     今昔物語は平安の頃に成立したとされ、数多くの説話が収められています。貧乏から泣く泣く別れた夫婦のその後、両親の死後ひとり残された憐れな姫、どうしても極楽に行きたい聖人、あるいは蛇を助けて竜宮に招かれる男など、老若男女貴賤を問わず多くの人の生き様が描かれています。一方で、非常に簡潔な記述でもあり、物足りなく感じるところもあります。ひどい目にあってかわいそう、悪事の顛末がこれでいいの、救われた人がいないじゃないか、というふうに。  そこに著者がお坊さん視点での解釈を加えていきます。すると仏さまの悲しみ、慈しみ、思し召し、そして衆生を救うという御心がありありと浮かび上がります。仏さまの教えは今も昔も変わりません。物語を通して現代の私たちにも届くのです。

  • ねぇ、お坊さん教えてよ 死んだらどうなるの?

    浄土真宗本願寺派総合研究所 岡崎秀麿・冨島信海

    「死んだらどうなるのか」。誰もが一度は考えたことがあると思います。それでは、お坊さんに聞いてみたことはありますか?本書では「気になるけれど、いまさら聞きづらい…」そんな数々の疑問を、お坊さんがQ&A形式でわかりやすく解説しています。 タイトルにもなっている「死んだらどうなるのか」という問いに対して、浄土真宗では、「死」への不安や恐怖をもつ私たちを、阿弥陀さまが救いたいと願われていること。念仏するものは浄土に往生し、さとりを開くことができる。そういった教えを伝え、「死んでいく意味」や「生きる意味」を考えることが大切であると説かれています。 素朴な疑問であるからこそ、大切な事を考えるきっかけにつながっていく。シンプルながら深みのある一冊です。

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