御同朋の社会をめざす運動

2017(平成29)年度「実践運動」東京教区委員会計画

2016(平成28)年度
「実践運動」東京教区委員会計画

1.東京教区総合基本計画
 宗派の「『御同朋の社会をめざす運動(実践運動)』総合基本計画」に基づき、教区の事情・特徴を踏まえて策定されるのが「東京教区総合基本計画」である。

<基幹運動と実践運動に共有される精神>
 「実践運動」は「基幹運動」の成果と課題をそのまま引継ぎ、宗門内外の人々とつながりながら展開して行く具体的な社会活動として特に「重点プロジェクト」を設けるというものである。「実践運動」に移行しての3年間でそれは浸透してきたが、基本姿勢として今一度述べておきたい。
 教区・組の組織運営、僧侶と門信徒の課題の共有、門徒推進員の誕生、差別を克服する取り組みなど、組織形態から一人ひとりの意識まで、宗派の活動は全て基幹運動に基づいて行われてきたところであり、更に、現代における様々な問題に気づき、取り上げられるようになったのが基幹運動の大きな成果である。それが環境・社会問題などの私たちを取り巻く世界への問題意識、また自死などの苦悩に向きあうという視点である。一方で「私と教団の体質を改める」が中心で「視点が内向きになりがち」「教団外への働きかけが不十分」といった課題があった事も事実である。これを克服するため「教団及び寺院の外にアプローチする」「3年間という期間の中での具体的な達成目標を掲げる」事を加えたのが実践運動なのである。

<『宗制』と実践運動―教え・伝道・自他共に心豊かに―>
 「本宗門は、その教えによって、本願名号を聞信し念仏する人々の同朋教団であり、あらゆる人々に阿弥陀如来の智慧と慈悲を伝え、もって自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献するものである」(『宗制』)
 親鸞聖人750回大遠忌法要後、宗派は新体制・新組織のもとで実動を開始した。「自他共に心豊かに生きることのできる社会の実現に貢献する」実践運動が宗務全体の基本理念なのである。

<法統継承と実践運動>
 専如門主は「法統継承に際しての消息」において「現代の苦悩をともに背負い、御同朋の社会をめざして皆様と歩んでまいりたい」とお示しになられた。私たちはこれを「ともに背負えていないという危機意識の表明」と受け取った。念仏というよりどころを持つ者として、人々の悲しみや現実の苦悩を共有し、対応できる感性を磨く必要が求められているのである。

<念仏者の実践運動>
 私たちは伝道教団として努めてきたが、念仏の現代的意味を考えるとき、生きる意味、関係社会を生きる意味が備わった伝道を見いだしていく必要があるだろう。すなわち、「閉じられた自己」から「開かれた自己」への展開である。これは実践の中においてこそ納得できる可能性がある。道を伝える中で私も味わいを深める、一方通行でないやりとりが実践運動の特徴であろう。
 また少し前のデータになるが、2009年の第9回宗勢基本調査で、宗門に期待することとして最も多く挙げられたのが「人びとの苦悩に応える教団であって欲しい」という回答であった。これを受けて提唱されたのが重点プロジェクトであるという。念仏者の発露としての行動、互いに支え合っていく実践が、人々の願いとなって宗門全体、社会全体の未来を開いていく運動でありたい。

<東京教区における運動の特徴>
 「首都圏特区」が含まれる東京教区は「開教」という視点が必要な、全国でも特異な環境にある。このために築地本願寺の制度が変わったのは周知の通りである。しかし、首都圏における伝道は築地本願寺だけがするのではない。東京教区の活動が、教区内寺院の活動がそのまま都市開教に繋がることを意識すべきと考える。教区内寺院の活性化と両輪で進められるべきだろう。
 また日本の政治経済文化の中心地を抱えることも特異な点だ。東京で始まったことが徐々に地方に波及するあらゆる例を見れば、東京教区に生きる人々の生き方が全国に影響を及ぼせるはずだ。
 「ご縁」によって繋がっている人々が「自他ともに心豊かに生きる」という生き方は、念仏から出てくる、一般社会に発信できる力強いメッセージであり、それを広げていくことができる。この意識を持ちつつ実践することが東京教区の運動の特徴であろう。

 このために、2015年度からの3年間の運動指針として次の点を挙げる。
   《「自他ともに」が「豊か」への転換》
 「実践運動」に移行してから2014年度までの3年間で「自他ともに」という考え方は浸透した。今は「他」とは何かを考える次の段階へ移行しているといえる。「他」とは宗派の他の人だろうか、これまで関わりのなかった人だろうか。それとも自分をとりまく環境だろうか。
 釈迦は成道後、教えを説かないようにしたが、やがて説きはじめたという。これはなぜか、にも通じる。仏教の基本として抜苦与楽という言葉があるが、「他者への気づき」という豊かさを、私たちは仏の智慧と慈悲によって受け取り、行動することができる。まさに我々の力量が試されているのではないだろうか。

 なお、教区重点プロジェクトに基づく2015年度に行った各組への調査では、地域との関係においてきわめて先進的な取り組みや、地域に浸透している取り組みが報告されている。そこに共通するのは共に歩む豊かさといえる。今年度は各寺院で取り組み可能な事例として提案できるよう検証を深めて行きたい。

 「実践運動」東京教区委員会は組や各組織、人々を繋ぐ役割を持つ。運動は私たちの生き方と関わってくるものであり、それがみ教えを伝える姿となるために、一人ひとりの学びの上の活動が宗門の活動となり、社会への大きなうねりになることをめざしていくものである。

2.スローガン
 「結ぶ絆から、広がるご縁へ」

3.東京教区重点プロジェクト

実践目標 寺院活動の広角展開:自他ともによろこびを分かち合える環境づくり

期  間 2015(平成27)年度~2017(平成29)年度

達成目標 <0歳からの浄土真宗> 通過儀礼を真宗化して取り込む
     <ちいきとともに> 地域とつながっての寺院活動の実践

推進計画 <0歳からの浄土真宗>
      2015(平成27)年度 通過儀礼の真宗的捉え直し及び意味づけの研究
      2016(平成28)年度 各寺院で活用できる教材作成
      2017(平成29)年度 事例の収集検証

     <ちいきとともに>
      2015(平成27)年度 地域とつながっている寺院の活動例を調査する(各組との協働)
      2016(平成28)年度 活動を検証し特徴・課題を整理する
      2017(平成29)年度 事例集を作成、各寺院で可能な取り組みとして提案する

<0歳からの浄土真宗>
 2014年度に行ったアンケートでは、初参式や仏前結婚式を実施している寺院が約半数という結果となった。これを受けて、従来、神事や習俗として捉えられていたものを浄土真宗の上から捉え直し、寺が関われる可能性を探り、寺院活動の活性化を促すもの。
 人生の節目にあたって私たちが社会に提示できるのは、「寺で行うことができることを示す」以上に「いのちの大切さを共感できる場」としての寺である。通過儀礼は一般に「自覚を促す場」とされる事が多いが、互いの関係の中で生きる力が育まれる「いのち」という面から捉えることのできる場としても寺で行う意義がある。これによって価値観がゆらぐ社会に対し、より豊かに生きることのできる価値を提案することで社会に寄与することを目的とする。
 なお0歳とは、初めて浄土真宗に出会った時という意味も持つ。宗教への関心が薄い団塊の世代への働きかけもねらいである。

<ちいきとともに>
 2012~2014年度に東京教区では重点プロジェクトとして「そっとつながるホッがつたわる 場所づくり」に取り組んだ。この事例を収集する中で地域と関わりを持って活動する寺院がいくつか挙げられた。
 近年、寺院の公益性を再評価する立場から、地域における寺院の役割が注目されるようになってきた。しかし首都圏の寺院にとって地域は非常に遠い対象である。地方寺院は地域イコール門徒のケースは少なくないが、首都圏では、近隣地域に門徒が全くないという寺院も多いのである。ここにおいて寺院が地域に開き、あるいは地域に出て行き、地域との協働を志向することは、「無関心社会」などと言われる現代の課題への応答であるとともに、真の意味での開教実践に他ならない。
 東京教区内においては、地域性はあまりに多様である。したがって、一律の実践提起をするのではなく、すでに先行している寺院の事例を収集し分析する中から、さまざまなレベルでの地域協働の可能性をさぐり、提案していく。

[重点プロジェクト推進の方法]
 重点プロジェクトで推進するこれらの項目は、各部門会議・専門委員会会議、教区委員会など委員が集う会合の折に検討を積み上げていき、常任委員会で内容を決定するが、このために少数の作業チームを設置し、具体的なとりまとめを行う。
 各組における調査や事例収集は組選出の教区委員によって行い、教区委員会等で報告・検証をする。

4.部門活動
 3つの部門と3つの専門委員会の体制で運動を進める。

①研修部門
 僧侶寺族研修会や連研のための研究会など、主に自らの研鑽に繋がる研修を企画する。東京教区の運動方針に沿って、それぞれの活動に資する内容としていくものである。
 また門徒推進員連絡協議会との連携を持つことによって、東京教区内における連研の充実と門徒推進員の活動を支援していくのもこの部門の役割である。

【行事・担当事項】
 ◎僧侶寺族研修会(対象:教区内僧侶、寺族)
   夏期:2016(平成28)年7月20日(水)~22日(金)3日間
   冬期:2017(平成29)年2月7日(火)~8日(水)2日間
 夏期は安居の時期にあたる。3日間連続で開かれるのはこのためであり、冬期と合わせ5日間、伝統的な研鑽の場を意識しつつ社会の中で行動できる素養を身につける。
 なお、寺族の参加も可能であるので、積極的な参加を期待する。

 ◎連研のための研究会(対象:教務所長、教区委員会委員、組長、教区および組の連研担当者、研修講師、中央実習修了者及び履修生、門徒推進員)
   2016(平成28)年10月12日(水)
   テーマ:
 宗派主催の行事であるが、研修部門の担当とすることで教区の運動の一部とする。東京教区独自教材『連研ノートTokyo』や新たに発行された『連研ノートE』を通した模擬連研などによって、参加者側・運営側両方の立場に立って効果的な連研開催のあり方を探る。この中で連研、そして各問いの内容に対する問題意識を高めるのが目的である。

 ◎『連研ノートTokyo』の改訂に向けた検討
 ◎各組独自教材ライブラリー設置(現在9組分設置、教務所で閲覧可能)

 ◎門徒推進員一泊研修会(対象:門徒推進員)
   2016(平成28)年9月11日(日)~12日(月)
 ◎門徒推進員連絡協議会(対象:門徒推進員)

 ◎「実践運動」東京教区合同協議会(対象:組委員長、組副委員長、教区委員、教化団体代表)
   2016(平成28)年6月14日(火)
 教区内の役職者が一同に会し、「実践運動」への理解を深めるための研修または報告を行い、さらに教区・組・各組織・僧侶・門徒の連携を図り、より一層の運動推進を図ることを目的とする。組の今年度の動きを報告する場でもある。

②社会部門
 社会と積極的に関わり、社会の問題にも関与する活動が実践運動の柱の一つである。これを受けて、へいわフォーラムや寺子屋ふぁみりあ、安穏朝市など、主に社会との関わりや広く一般に向けた行事の運営を行う。宗門外の人々と接し、社会の中で寺院の存在意義を訴える機縁としたい。

【行事・担当事項】
 ◎へいわフォーラム2016(対象:一般)
   2016(平成28)9月17日(土)(千鳥ヶ淵全戦没者追悼法要の前日)
 2005年に「平和を願うつどい」として始まったこの行事はキャンドルナイト、映画、コンサート、講演など年によって形態を変えながら一般の方と共に平和や環境について考えを深めてきた。寺から発信するアピールとして今年度も企画する。

 ◎引きこもり当事者家族支援連続セミナー「寺子屋ふぁみりあ」(全国青少年教化協議会と共催)
   2015(平成28)年5月12日(木)より毎月第1木曜日(5月、11月、1月は第2木曜)
 引きこもりは全国で70万人を超え、その平均年齢は40歳近くという。その家族を支援するためのセミナーである。これまでの5年間は教区内僧侶の協力を得て、部門の委員と共にスタッフとなり行う中で、一定の成果が認められた。今年度も広くスタッフを募っていく。下記の自死問題専門委員会の追悼法要同様「苦悩に向きあう」現場での活動は実践運動の理念を象徴する取り組みである。

 ◎現地研修会(対象:僧侶、寺族、門徒)
   2016(平成28)年8月6日(土)~7日(日)
   研修地:福島県田村市グリーンパーク「灯まつり」参加
 人権・平和・環境・災害などに関する地を訪ね、フィールドワークなどを通して学びを深める研修会。一昨年度より対象を広げることで、立場を越えた懇談の場となることも期待される。
 今年度は福島県田村市で開催されている「灯まつり」にボランティアで参加することを内容とする。この行事は東日本大震災以降の同地でのシンボル的な行事となっており、震災以降つながりのある方たちによって運営されている。スタッフとして参加することで、復興の現場で現地の方たちの話をうかがい、震災への関わりを考えるものである。なお、イベントへの助成や参加者への助成を行うことで、「支援する人を支援する」といった今後の支援のあり方を考える事例としたい。

 ◎「安穏朝市」開催
   毎月第3日曜日
 食と環境を考える機会とし、更に地域活性化にも資する取り組みとする。今年度も食を通してあらゆる意味を考えていく場とする。
 これまでの開催の中で、築地本願寺に来るきっかけになったという感想も聞いた。またオーガニック・マーケットとして一貫した内容である事、更に被災地の物産を扱うなど、社会とのつながりを重視する実践運動の一つの形である。

 ◎宗派外団体との連携
 一例として、公立の図書館から視覚に障害を持つ方のために仏教書の音読を求める要望がある。これらに対して教区報等を活用し、協働の道を探る。将来的には助成制度を作るなど、「実践運動」を進める上での一つの形を模索する。

③研究部門
 2012年度からの制度変更により、浄土真宗本願寺派総合研究所は「宗門のシンクタンク」と位置づけられた。この東京支所が築地本願寺内にあることから、東京教区内の諸問題に対し、連携して協議する場とする。それによって東京教区の運動に活用するとともに、首都圏のより有用な情報を宗派へ伝え、宗派の施策に寄与する役割を持つ部門である。
 近年特に指摘されるのは、枠組みが崩れつつある寺と葬儀の関係である。東京が最も早く進行しているこの課題に対し、2014年度には葬儀や通過儀礼に関するアンケート調査を行った。この分析を進めつつ、東京教区が直面している葬儀や墓の問題を考える。ここでは無関心社会という言葉に象徴されるような、関係性を持てない人との関わりを考える事も必要になってくるだろう。このアンケートでは初参式や結婚式を行っている寺院が半数であったことが特徴的であり、今年度は葬儀と結婚式を中心に取り組む。
 また、2014年度より築地本願寺において「公開講座・講演会等開催助成制度」が設けられることになった。これは組を単位として、寺以外の公共の場において開催される講演会等について助成金が交付されるものである。社会との関わりを問う実践運動の理念に沿ったものでもあり、築地本願寺との共同事業として首都圏における開教にもつながるものであるから、この制度を周知し、積極的な活用を促すためのはたらきかけを行っていきたい。

【担当事項】
 ◎総合研究所東京支所と連携して伝道布教に関する研究・提言

 ◎アンケート調査の報告書発行
 2014年度実施のアンケート結果を踏まえ実施した、2015年度夏期僧侶寺族研修会での分析も合わせ、報告書として発行する。

 ◎葬儀・結婚式の実地調査
 教区内寺院で行われている葬儀や結婚式に対して実地調査を行い、手引き書を作成する。これを重点プロジェクト「0歳からの浄土真宗」の教材の一部とする。

 ◎公開講座・講演会等開催助成制度(築地本願寺の制度)の周知と活用のはたらきかけ

-専門委員会-
 より専門性が必要とされる課題に特化した協議体。専門委員会は一定の成果を得、または目的が達成された後はその成果を他の部門でこれを引き継ぐ。

〈広報専門委員会〉
 「実践運動」に関する啓発と情報提供を、教区報やウェブサイトを通して発信する。
【担当事項】
 (1)教区報の発行
 (2)教区HPの充実
 教区報の編集およびそのための情報収集を行い、年4回(6月・9月・12月・3月)の発行を予定している。教区HPは見やすく・使いやすく・宗門内外に活用されやすいものをめざす。教区からの発信・情報交換、また事務の効率化のために活用する。今年度は、寺院活動に役立つHPのあり方も検討する。

〈教化団体活性化専門委員会〉
 仏教壮年会の単位数を増やすための諸事業を担う専門委員会として2006年に発足したが、目標である教区で100単位を達成した。これを受けて報告書を作成し、仏壮の単位会を増やすための専門委員会としては終了した。
 仏壮結成の手引き書も発行されたことから、今後はそのノウハウを各教化団体で共有し生かしていくため、また教化団体の横のつながりを持ち、それぞれの教化団体の活性化と、教化団体の枠を越えた連携を図るための専門委員会とする。この中で教区行事への参画を促し、これによって教化団体等に対して実践運動の浸透を促進する。

【行事・担当事項】
 (1)教化団体活性化に向けた諸研究
 (2)教化団体の枠を越えた連携

 ◎ブロック門徒子弟研修会(対象:一般児童)
   中ブロック:2016 (平成28)年8月18日(木)~19日(金)(組担当)
   南ブロック:2016 (平成28)年7月27日(水)~29日(金)(相模組担当)
   北ブロック:2016(平成28)年7月27日(水)~29日(金)(茨城東組担当)
 この行事は各ブロックが中心となって企画されるという特徴がある。青少年の育成という点でも重要であり、その役割は大きい。門徒子弟が対象でもあり、教化団体を通じた周知につなげる。またスタッフとして若手僧侶や寺族の積極的な協力が得られていることは大変心強いものである。

 ◎音御堂at築地本願寺 ~東京教区コーラスのつどい~(対象:一般門信徒)
   2016(平成28 )年6月27日(月)
 これまで「東京教区コーラスのつどい」として7回開催し、一昨年度は「築地本願寺音御堂」として開催した。コーラスの行事は定着しつつあり、教化団体の枠を越えた連携の場としても活用するため教化団体活性化専門委員会で開催する。

 ◎東京オリンピックに合わせた企画検討
 2020年開催の東京オリンピック。メイン会場にほど近く、さらにプレスセンターが設置されるという築地市場至近である築地本願寺の立地を、世界にアピールできる機会ととらえ、これに向けた企画を継続して考えていく。現在のところ2020年は各団体の研修をすべてこの企画に充て、各団体の力を結集して臨みたいという方針が挙がっている。

〈自死問題専門委員会〉
 2010年にこの委員会が作成した、寺族・僧侶対象の自死問題対応手引き『自死に向き合う』を元にした独自の冊子がいくつかの他宗派と自治体により発行された。更に2013年度には東京教区の意見具申によって宗派版として全国寺院に届けられ、宗派の実践運動の成果の一つに位置づけられた。関心と必要性はますます高まっていると言える。依然として厳しい状況にある自死の問題に対して、僧侶・寺族の認識の深化を促進するために手段を提示する。

【行事・担当事項】
 (1)自死防止のための研究および実践
 (2)自死遺族の悲苦の理解促進

 ◎「自死者追悼法要」(対象:自死遺族)
   2016 (平成28 )年10月 日( )
 自死により大切な人を失った遺族の方と共に、いのちを見つめる時間を持つために開催する。この法要に対し、教区委員会として参加する僧侶を募っていく。ただしこの法要に参加する僧侶・寺族は、あらかじめプログラムされた研修会に参加し、自死についての学びを深めることが求められている。
  自死者追悼法要事前学習会
   2016(平成28)年9月 日( )

 ◎相談先リスト作成に向けた検討
 「困った時の相談先リスト」のような冊子が様々な自治体等によって発行されている。これらを基に、葬儀に関するアンケート等で明らかになった寺院特有の相談への対処も踏まえ、常備物として保管できるリスト作成に向けた検討を行う。

-常任委員会-
 常任委員会は東京教区における運動推進において、各部門・専門委員会を統括し、円滑な運営のための検討を行う。また臨時緊急の必要がある事項を処理するものである。
【担当事項】
 (1)宗派内各組織との連携を密にするための検討
 (2)中央委員会への意見具申
 (3)教区委員会・組委員会担当者会議の運営
 (4)各部門間の連携構築
 (5)同宗連(『同和問題』にとりくむ宗教教団連帯会議)行事への参加奨励

【行事・担当事項】
 ◎「実践運動」東京教区委員会(対象:教区委員)
   第1回 2016(平成28)年5月18日(水)(組委員会担当者会議と同日)
   第2回 2017(平成29)年2月22日(水)
 運動推進に携わる教区委員が一同に会し、東京教区における実践運動について協議を行い、委員の配置や翌年度の計画を決定する。

 ◎組委員会担当者会議(対象:常任委員・組委員会担当者1名)
   2016(平成28)年5月18日(水)(教区委員会と同日)
 組委員会の担当者と教区の常任委員による協議体。宗派・教区の動きを組に伝えるとともに、組からの意見を受け止め、組の運動を円滑にすることを目的とする。これによって
実践運動の浸透をはかる。実務に関する情報の共有もねらいである。

 ◎「子ども・若者ご縁づくり」連絡会(仮称)
 キッズサンガ運動が始まり10年になり、これを発展的に組織替えしたのが「子ども・若者ご縁づくり運動」である。教区では子ども・若者ご縁づくり推進委員会がこれを引き継ぐが、「実践運動」東京教区委員会と連携を図るために、教区委員会等を通して連絡会の場を設ける。

 ◎常任委員会定例会議
   第1回2016(平成28)年4月27日(水)
         (教区委員会、合同協議会、組委員会担当者会議について)
   第2回2016(平成28)年8月31日(水)14:00(行事報告と確認・点検)
   第3回2016(平成28)年12月6日(火)14:00(次年度計画・教区委員会について)
   第4回2017(平成29)年2月8日(水)15:30(次年度計画について・僧研最終日)
   ※必要に応じて臨時の開催もある

<災害ボランティアネットワーク>
 非常災害時に備えるため、救援・復興支援活動に従事するボランティア登録者を宗門内から募り、ボランティアネットワークの構築を行うもの。指示系統、情報の一元化を図るため、宗派の社会部<災害対策担当>が一括管理している。教区災害対策委員会において随時、申込・受付を行っているので、周知に努め登録を呼びかける。

<西本願寺医師の会>
 浄土真宗と医療が共通の課題である「生死の問題」を共有し、人々の苦悩に寄り添い、自他ともに心豊かに人生を歩むことを目的として「西本願寺医師の会」が2014年度に設立された。私たちは「老病死=敗北」という風潮を転換し、「豊かに生きる」という仏教的視点が提示できる。周知に努め、将来的な連携の場を探る。

〈東日本大震災支援活動に対して〉
 発生以来、教区内では多くの個人、団体による活動が続いてきた。様々な分野の委員がいる教区委員会の特長を生かし、今後の活動に役に立つような情報の交換を行い、活用する。

〈伝灯奉告法要に対して〉
 10月より団体参拝も始まる。教区委員会としては意義ある法要になるよう周知にも努めると共に、新しい時代を見据えた企画運営に取り組みたい。
 なお、伝灯奉告法要中の2017年度には恵信さま750回忌をむかえる。これも念頭に機運を高めるよう働きかける。

5.付記
-教区と組の情報伝達について-
 組選出の教区委員には教区委員会等での内容を組会などを通して組に伝え、連携を密にする役割を持つこととする。実践運動に関する組から教区への報告等の作成にも主体的役割を持つ。

-各組で行われる研修会について-
【「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)人権啓発推進僧侶研修会】(各組で行われる研修会)
 宗門における重点プロジェクトの推進をはじめ、各教区における独自の課題や人権問題に関する取り組みを進め、すべての人びとが参画することのできる宗門をめざし、お念仏に出遇えた喜びを人びとに伝える僧侶となることをめざすものである。
 なお、僧侶のみの参加でなく寺族女性の参加を促して課題の共有を目ざすのも東京教区の特徴である。

【「御同朋の社会をめざす運動」(実践運動)推進協議会】(各組で行われる協議会)
 組実践運動推進協議会は、組が取り組む重点プロジェクトの実践目標等について、門信徒と僧侶が協議し、その方向性を共有することにより、具体的な活動の促進を図るものである。

以上
「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)」東京教区委員会

【東京教区委員会発行物】
二字法名リーフレット 10部で100円
自死に向き合う ~いま、私にできること~ 1部50円
連研ノートTokyo 1部60円
教務所で頒布しています。

「子どもを法要に」リーフレット
「仏さまの前は 何でも話せる場所です」ポスター
教務所HPからダウンロードできます。

【宗派発行物】
「ご縁」冊子 3種類
身元調査しないさせない許さない リーフレット 2種類
災害と人権 リーフレット
無料。在庫あります。

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